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2026-08-07 勉強のこと

「登場人物の気持ちなんてわかんない!!」という中学受験生へ

大阪・神戸・京都の国語専門家庭教師、住吉那巳枝です。

「登場人物の気持ちなんてわかんない!!」という言葉。
小学生だけでなく、中学生、高校生、大人からもよく聞きます。

人の気持ちなんて、わかるわけがありません。それは当たり前です。

でも、現実の生活の中で、私たちは友達の表情や動作を見たり、発言を聞いたりして、その人の気持ちを想像しています。ぴったり合っているかどうかは別として、「こうなんだろうな」「こう思っているんだろうな」と考えることはできます。だから、もちろんはずれることだってありますよ。言葉にしてくれないとわからないことはどうしてもあります。それは当たり前です。

物語文の登場人物も人間です。現実の世界にいないだけで、人間であることに変わりはありません。何か出来事があれば気持ちは変わりますし、その気持ちは動作や発言、表情に現れます。でも、現実世界のように、はずれる可能性は限りなく低くなります。だって、物語文では、それを言葉にして、文にしてくれているのですから。

現実の生活では、相手の表情や声の調子、その場の様子などから気持ちを考えなければなりません。でも、物語文では、「うつむいた」「声を震わせた」「急に黙った」「笑いながら答えた」など、気持ちを考えるための手掛かりが文章の中に書かれています。

だから、登場人物に何が起こったのか、その後にどのような動作をしたのか、何を言ったのか、どのような表情をしていたのかをきちんと押さえれば、気持ちを読み取ることはできます。

人の気持ちを特別な力で見抜く必要はありません。文章に書かれている手掛かりを順番に確認すればよいのです。そう考えると、登場人物の気持ちを読み取ることは、それほど難しいことではありません。

ただし、絶対にしてはいけないことがあります。

それは、「自分だったらこう思うから、登場人物も同じように思っているはずだ」と考えることです。登場人物は、自分とは違う人間です。

これは現実の世界でも同じです。みんなの前で褒められて、注目された。「やった、うれしい!」と喜ぶ子もいれば、「みんなに注目されて恥ずかしい」と思う子もいます。先生に怒られたとき、反発する子もいれば、強いショックを受ける子もいます。出来事に対する反応や思いは、人によってそれぞれです。

登場人物も同じです。自分とは違う性格を持ち、自分とは違う経験をしてきた人間として描かれています。

だから、「自分だったらどう思うか」ではなく、本文に書かれている出来事や動作、発言、表情をもとに、「この人はどのように考えているのか」「このとき、どのような気持ちになったのか」と考えるようにしましょう。

物語文の心情読解は、本文に書かれている手掛かりを集め、登場人物の気持ちを根拠をもって考える問題なのです。

それを無視しているから「登場人物の気持ちなんてわかんない!!」なんて言葉が出てくるのです。国語は文章に書かれていることを理解する、書かれていることから筋道立てて考えて導きだせることを理解する問題です。そうでない問題は基本的に出しませんし、出せません。物語の先のストーリーを考えるといった自由作文のような問題でも、本文内容をふまえて答えなければいけないのです。

物語の読解問題は、本文に書かれた手掛かりを根拠に、筋道立てて考える問題です。「登場人物の気持ちなんてわかんない」と投げ出す前に、まずは文章の内容を整理し、気持ちがわかる表現・読み取れる表現をを探してください。気持ちを読み取るために必要なことは、あなたの頭の中ではなく、本文の中に書かれています。

どんな出来事があって、何を言い、どういう動作・表情をしたのか。ここをしっかり押さえましょう。その登場人物の目に映る光景がどういうものか、どう映っているのかまで押さえることができれば、情景描写から心情を読み取ることもできるようになります。

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