コミュニケーション力の本質って?

2020年度「教育改革」で求められる能力とは 未来の子どもたちに必要な5つの能力

この記事を見て、「保護者の考えとは異なる専門家の見方」というのはちょっと違うのでは? と思った。

岡田先生の見解が違うと言うことではなく、この記事のまとめ方が違う。

岡田先生の見解はまったくもってその通りなんです。ただそのまとめかたに違和感を覚えるのです。


【「未来の子どもたちに求められる5つの能力」として、「主体性」「思考力」「表現力」「判断力」「問題発見・解決力」の重要性を主張する。もちろんコミュニケーション力は必要不可欠だが、AI技術の進歩やグローバル化に伴い、これからは「自ら問題を発見し解決に取り組む『主体性』や解決策を考える『思考力』『判断力』、そして人に意見や考えを伝えられる『表現力』が必要」だと強調する。】


コミュニケーションに必要なのは、相手と自分の違いを見つけながら共通点を見いだす「主体性」と「問題発見・解決力」、相手の立場・状況・心情などを考える「思考力」、状況に応じて適切な言葉を選ぶ「判断力」、相手に理解してもらうように伝える「表現力」。これらの力をバランスよく運用して人との関係で用いることができるのがコミュニケーション力。

本当にコミュニケーション力があるというのは、主体性、思考力、判断力、表現力(他にも必要な力はあるが)をすべて、適切に運用できるということ。コミュニケーション力は森で、「主体性」「思考力」「表現力」「判断力」「問題発見・解決力」は林。保護者の方は森を見ていて、専門家は森を構成している木を見ているというだけのこと。考えが異なっているわけではない。

教育現場では、コミュニケーション力の基本となる「主体性」「思考力」「表現力」「判断力」「問題発見・解決力」を養成する。でも、保護者の方はこれらの力を運用して社会で有用な人間になれるところまでを求めているのではないか? この違いに気づかなければ、いけないのではないだろうか?

コミュニケーション力とは、単に人と仲良く(表面上)平和な関係を築き、うまくやっていく力を指すわけではない。信頼と信用を得る力、異なる立場・状況の人間を理解し、認め、意思疎通を図り、協同できるようにする力。その力がある人は社会の中で有用な人間として生きていける。このコミュニケーション力をつくるのが「主体性」「思考力」「表現力」「判断力」「問題発見・解決力」。「主体性」「思考力」「表現力」「判断力」「問題発見・解決力」があっても、時と場合に応じて、適切にこれらの力を組み合わせ、運用する力がコミュニケーション力の本質。

 
 「主体性」「思考力」「表現力」「判断力」「問題発見・解決力」は教育で養成できる。もちろん国語教育でも。しかし、それを運用する力は、様々な世代の人や立場の異なる人と接する中で、大学という自ら学ぶ場で、日々の生活の中で、失敗を繰り返しながら学び、身につけるもの。だから、教育改革では、コミュニケーション力ではなく、そのもととなる「主体性」「思考力」「表現力」「判断力」「問題発見・解決力」を重視する。それ以上のものを教育現場でとなると物理的に限界がある。
 
と考えると、やはり教育というのは、学校だけでなく、家庭・地域が協力して行われるほうがよいと思うのです。