段落の並べ替えで読解力を上げる―西大和対策・低学年のゲームにも

こんにちは。

大阪・神戸・京都の国語専門家庭教師住吉那巳枝です。

読解が苦手、キーワードがわからない、指示語・接続語を見落としがち。そんな生徒さんは、段落の並べ替え練習を行いましょう。

これは西大和の対策にも使えます。

段落の並べ替えといっても、なにか問題集が必要なわけではありません。

用意するのは、塾や過去問のテキストの論説文・説明文のコピーとはさみorカッターナイフのみです。はじめは1~2学年前のものを使用してみましょう。4年生なら3年生の夏以降、5年生なら3年生の後半から4年生、6年生なら5年生か4年生のものを使います。

まずは使用する箇所を決めます。接続語・指示語が段落はじめにある部分を選び、その前後を確認して、意味段落のまとまりになるように選びます。

次に、選んだ部分をコピーします。1PがA4サイズのテキストならそのままのサイズでもいいですし、拡大してB4にしてもいいでしょう。B5サイズ(あまりありませんが市販の問題集を使用する場合や模試などを使用する場合)ならA4に拡大したほうがいいかもしれません。

コピーをしたら形式段落ごとに切っていきます。ばらばらに切った後、端を少しカットして不ぞろいにしてください。並べ替えるときにばらばらになっている段落の端の部分をつなぎ合わせて、ぴったり合う順に並べようとする子が必ずいますので!

ばらばらにした段落ごとの紙を交ぜたら、これを正しい順に並べ替えていきましょう。

はじめは2段落からでもかまいません。可能なら3~5段落程度の並べ替えからはじめてください。慣れてきたら徐々に増やしていきましょう。

そして、最終的にすべての段落を並べ替えられるようにします。

 

段落整序のポイントは以下の通りです。

①指示語や接続語がない段落を最初の段落候補として挙げる。

②各段落冒頭の接続語や指示語、繰り返し出てくる言葉(キーワード)と段落の終わりの部分に注意して並べ替える。指示語については、何を指しているのかを確認しながら並べ替える。

③並べ終えたらなぜその順番に並べたのかを確認する。→これが最重要! お子様に必ず口頭で説明してもらいましょう。

 

これを週に2~3回、できるなら1日おきに行ってみてください。文章展開や論理展開がしだいにつかめるようになって、指示語や接続語の見落としも減り、論理構造を理解できるようになります。

読解力をつけるのに一番いいのは要約ですが、抵抗を感じる生徒さんは多いです。しかし、段落の並べ替えはそこまでハードルが高くありません。自分でまとめるわけでもありません。カードを並べ替えるだけですから、比較的取り組みやすいです。取り組みやすいですが、指示語や接続語を意識して文脈をとらえ、大事な文・言葉を押さえる練習になります。また段落相互の関係も意識できるようになるので、段落構成を理解する練習にもなります。

低学年のお子さまなら物語を使って、一文もしくは数文単位に切り、並べかえるなら、ゲーム感覚でできます。