過去問演習時の注意点

こんにちは。

大阪・神戸・京都の国語専門家庭教師住吉那巳枝です。

入試まであと71日。過去問演習に取り組む日も増えてきたことと思います。

過去問演習で一番気になるのは、点数ですよね。でも、それ以上に今の時期は気にしていただきたいことがあります。

それは、文章の読み方と解き方です。

線引きをしながら、同じ箇所を読んでいるか。戻り読みをしていないか。視線だけ先に進む、手の位置が遅れていて、しばらく進んでから視線を手の位置に戻したりしていないか。こうした点を確認してください。戻り読みをしている場合、無意識の読み飛ばし、理解できていないための確認作業を行っている可能性があります。また、視線だけが先に進んで手元に視線を戻す場合、あせりにより、集中力が落ちている可能性があります。これにより文章理解度が低下する可能性があります。

特に、これまで時間切れにならなかったのに急に時間が足りないと言い出した場合は注意が必要です。また、線を引いていると時間が足りなくなるという場合も同様です。手と目の動きが一致していれば、線引きをしたからといって時間が足りなくなることはありません。もっと根本的な問題が潜んでいます。

線引きの習慣が身についてから時間があまりたっていない場合、また、全問解こうとあせっている場合、上記のような行動をとりやすくなり、それが読解に悪影響を及ぼします。もちろん時間切れの原因にもなります。

過去問演習の際は上記の点を定期的にチェックしましょう。

また、小問1問を解くのにどのくらいかかっているか、解答の根拠を見つけるのにどのくらいかかっているかのチェックも必要です。この場合は、小問の出題形式(記述・選択・抜き出しのどれか)や難易度によって目安時間は変わるので、塾の先生や家庭教師の先生に目安時間を教えていただきましょう。選択肢の精査がきちんとできているか(速すぎても遅すぎても注意が必要です)、解答の根拠を見つけるのに時間がかかりすぎている場合は、問いの文から問題を解く手掛かりがつかめていない可能性が高いので、早急に修正が必要です。

過去問演習時期は答案分析+解説が中心になりますが、定期的に授業時間内で問題の解き方をすべてチェックしています。生徒さんにより、30分で確認する場合(試験の半分の内容)と60分かけてすべてチェックする場合があります。保護者の方の中には、過去問を授業で解かせるのはもったいないと考えられる方もいらっしゃるようですが、文章の読み方、小問1問解くのにかかる時間、解答の根拠を見つけるのにかかる時間……。こうした点をチェックしないと、弱点を確実に潰すことはできません。

 

過去問演習では得点以外に気をつけるべき点がいくつもあります。そうした点をチェックして弱点をつぶし、学力・得点力を伸ばしていってください。