希学園の小6生は研究題を活用してほしい

こんにちは。

大阪・神戸・京都の国語専門家庭教師住吉那巳枝です。

関西の塾の中で、個人的に好きなのは希学園のテキスト。特に小6の宿題プリントにある研究題は取り組み方次第で国語力を大きく伸ばせるもので、本当にいい教材だなと思います。

希学園のテキストは考えることを重視していることが感じられる。先生方の思いが伝わってくるというか、こういう生徒にしたいんだ、そんな思いが伝わってくるのです。

さて、小6宿題プリントにある研究題。設問はいっさいありません。取り組み方が書かれているので、その取り組み方に従って文章を読み、気づいたことをまとめる。この作業が国語の力を大きく伸ばすことになります。提示した取り組み方に従って進めると、読解の基本を押さえられると同時に問題意識を持って読めるようになります。これが最も重要。

この読み方ができるようになると、文章を深く理解できるようになります。記述問題の解答の質が向上します。文章の字面を追った表面的な解答ではなく、深く踏み込んだ理解ができていることがわかる解答が作れるようになります。

大手塾の生徒の記述解答を見ていると、編集能力は長けている子は多いのです。本文のつぎはぎの解答ですね。そして、それは文章を理解したうえでの答えではないことも多々あり、過去問の記述問題を解かせるとぼろぼろ。本文のつぎはぎで答えを出す形式に慣れている子にはあるレベル以上の学校の記述問題の解答作成は厳しいものになります。関西の私学の中には、国語の問題が学校の偏差値と合っていないことがあります。これは悪い意味ではなく、この偏差値の学校なのに、ここまで深い内容を問うのか! という学校があるということです。そうした学校が求めているのは、知識量・暗記力ではなく、考える力です。そうした学校の採点基準などを聞くと、考える力のある子がほしい、もしくは、今は考える力は不十分だけれど、考えようと努力する子がほしいということが見えてきます。

模試の偏差値は高いのに良問の入試問題で点が取れなくなる子は、この力がないのです。自分でどういうことかを考えない、すぐに答えを求める。考える手間を惜しむ。そのようなタイプの子は模試でA判定でも過去問でたちうちできないことが多い。

今、希学園に通われているなら、この研究題を取り組み方にしたがってじっくり読み、考え、自分の言葉で気づいたことやわかったことを書き込むようにしてみてください。考える作業を惜しまなかった子は確実に伸びていきます。