記述問題は学校差・採点システムの差に注意―学校説明会を活用しましょう!
こんばんは
大阪・神戸・京都の国語専門家庭教師住吉那巳枝です。
塾の模試は基本的に自動採点システムによって処理されています。この採点システムは複数あり、手で採点したものについて読み取って集計するものもあれば、すべてを機械が処理しているものもあります。
この採点システムのこわいところは、記述問題において特定のキーワードがあれば部分点がもらえてしまい、論理的におかしかったり、設問に対して適切に答えていなくても加点されてしまうシステムがあるということです。一部の塾の採点システムでこれが見られます。この採点システムのもとで「記述問題が意外と点がもらえている」と安心してしまうと、過去問の記述が解けません。学校が実施するプレテストでは悲惨な点数になります。ですから、部分点をもらえている記述問題については、問われていることにきちんと答えているか、因果関係や論理展開が正しいか、正しい日本語で書けているかについてしっかり復習しなければなりません。これを怠ると、正しい思考・正しい日本語表現が身につかないまま入試を迎えてしまいます。
また、記述問題の採点基準は学校ごとに違います。文末表現が間違っていたら(「なぜ」で聞いているのに「こと」で答えるなど)0点にするという学校もあれば、文末表現の間違いは減点にするという学校もあります。一部の要素が書かれていれば加点する、解答に努力のあとが見られれば加点する、という学校もあります。この採点基準については学校によりますが、入試説明会で学校から教えてくれることがあります。
ですから、学校の入試説明会は必ず出席してください! 「記述問題ではどのような点に注意して答えを作成するようにしたらいいですか?」「記述問題の採点で重視されるところは何ですか?」と言った質問をしてもいいと思います。また、学校の入試報告資料には採点基準のヒントとなる情報が何かしら載っていますから、もらった資料はしっかり目を通してください。ヒントがわからなければ、その資料を塾の先生や家庭教師に見せれば必ずポイントや注意する点を教えてもらえます。
早いところでは来月から、新小6生を対象に2019年度入試の入試報告・分析会・学校説明会などが私立中学校で始まります。この機会を活用して早め早めに対策をしていくようにされるといいと思います。