確実に伸びる子
こんばんは
大阪・神戸・京都の国語専門家庭教師住吉那巳枝です。
私が指導している生徒さんの中に最難関私立小学校に通っている低学年の子がいます。国語が苦手で1年家庭教師をつけたけれど成績が上がらないとのことでご依頼いただき、指導を開始しました。
その生徒が2学期の期末テストで国語のテストでクラス1番、学年で2番を取ってきました。学年1番の子は親友でライバル。去年は20点以上の差があった相手。その子との点差は今回のテストではわずか1点。テスト前、「ライバルの子な、めっちゃすごいねん。絶対勝たれへんわ」と言っていたのですが、ふたを開けてみたら勝つことはできませんでしたが、1点差。「2点配点の問題を1問正解してたら勝てた! 1番になれたのに、むっちゃくやしい!! 次は1番取ってやる」と言い出しました。こういう子は確実に伸びていくなと感じます。1点の重みを痛感し、負けたくないと思えること。ライバルがいてその子のことを認めて素直に「すごい子やねん!」と言えること。これはすばらしいことです。他人に負けたくないと思うことに否定的な意見もあるようですが、私はそれでいいと思っています。他人に負けたくないと思うことから、向上心が生まれる。すると、これまでできていたことができなくなるのはいやだと感じるようになり、自分に対して負けたくないと思えるようになってくる。そうなったら、その子はほうっておいても伸びていきます。
そして、この生徒のさらにすごいところは、自分を客観的に見ることができることです。テスト前に集中して勉強しなければならなかったとき、「いやや。しんどい。なんでせなあかんの」とぐちっていたのですが、一通り吐き出したあと「今やらなあかんのは、今までぼくがさぼってたからあたりまえやねん。自分が悪いねん」と言って集中して授業を受けていました。好き・嫌いに関係なく、やらなければいけないことはきちんとやる。後回しにしたつけは自分の責任だからその責任は自分でとる。このことを10歳にも満たない子が理解し、行動に移しているのです。自分がしなければいけないことは何か、なぜしなければならないのか、成績がいい子と自分は何がちがうのかをきちんと理解し、行動するのです。
この子の長所を伸ばして最大限、力をつけさせてあげたい。力をつぶしてはいけない。責任とこわさを感じながらも、この生徒の将来を想像してわくわくしています。