生まれつき頭のいい人はいないそうです
こんにちは。
大阪・神戸・京都の国語専門家庭教師住吉那巳枝です。
最近作成している教材・模試の依頼で、どういうわけが扱ってほしいと言われるテーマが重なり、脳科学・人工知能がらみの本に埋もれています。
で、複数の脳科学者の本を読んでいると、「頭がいい」とはどういうことかの記述を頻繁に目にしています。(たまたまそういったテーマの本を引き当てているだけなのかもしれませんが)
それらの記述に共通しているのは、「生まれつき頭のいい人も頭の悪い人もいない」「頭のよしあしに生まれつきはない」ということ。
頭がいいというのは、努力の仕方を自分で見つけられること(これにも努力が必要ですけれど…)、努力の仕方を知っていること、あきらめずに継続して努力できること、だと。
頭のよしあしを決める遺伝子はないけれどが、努力を継続できる遺伝子。努力遺伝子というものはあるのだそうです。
じゃあ、遺伝子がないなら努力できないのかというわけでもないようです。そりゃ、そうですよね。遺伝子ですべてが決まるわけではない。環境も大事。
四半世紀この仕事をしてきて様々な生徒を見てきましたが、成績が上がらない生徒は、周りが先回りして与えすぎてしまっていることが多いように感じています。何をどうしたらいいか周りが事細かに教えてしまう。勉強の仕方も、勉強の内容そのものについても。
すると、自分にあった努力の仕方が見つからず努力がいやになってしまう。与えられた方法がその子にあっているとは限らない。あわない場合は苦痛でしかない。でも、与えられてばかりだから、努力の仕方を自分で見つけようとすることもできない、どこか他人任せになってしまう。ちょっとがんばって結果が出なければ、いやになってしまう。
家庭教師は、丁寧に細かく教える機会が増えます。そういう授業を保護者の方は喜ばれることが多い。でも、これがいい場合もあれば悪い場合もある。
いかに教えずに考えさせるか、これが家庭教師にとっては一番重要。努力遺伝子についての文章を読みながら、教えすぎていないか教えなさすぎていないか、思考を促す授業ができているか、反省する今日この頃です。