青い・青さ・青み… 品詞の違い

こんばんは。

大阪・神戸・京都の国語専門家庭教師住吉那巳枝です。

国語文法の単元に入ると、とたんに混乱してしまう子は多いものです。

 

生徒からの質問を受けて、まちがいやすい品詞の識別の話をします。

 

青い空と白い雲。夏の海の青さは格別だ。海の中には背中に青みを帯びた魚が泳いでいる。」

この文の「青い」「青さ」「青み」の違いってわかりますか?

「青い」は言い切りの形が「い」で終わり、活用があるので形容詞です。活用があるとは、形が変わるということです。たとえば、「青く晴れた空」「空は青かった」のように後に続く言葉によって形が変わります。では、「青さ」「青み」はどうでしょうか? 形容詞に「み」「さ」がつくと名詞になります。「青」と同じ品詞になるのです。

日本語のすべての形容詞・形容動詞は「さ」がつくと名詞に変化します。「み」についてはすべての形容詞・形容動詞につけられるわけではありません。「すがすがしい」→「すがすがしさ」とは言いますが、「すがすがしみ」とは言いません。「親しい」→「親しさ」「親しみ」のどちらも言います。

名詞・形容詞・形容動詞の識別では、「さ」と「み」のついた言葉に注意しましょう。これは形容詞ではなく名詞です。「赤い」から「赤さ」も形容詞!なんて答えないように注意してください。

ちなみに「さ」と「み」の使い分けですが、「さ」は外的属性や程度を客観的に示し、「み」は内的属性や位置などを表します。主観的で感覚的です。たとえば、「深さ」と「深み」。「深さ50センチの穴。」「先生の言葉には深みがある。」というように。「深さ」「50センチ」というのは客観的な数値ですが、「深みがある」というのは聞き手の主観的な判断で、感覚的です。

 

さて、問題です。次の言葉の品詞を答えましょう。

①悲しい  ②悲しさ  ③悲しむ  ④悲しみ

 

 

 

(①形容詞  ②名詞  ③動詞  ④名詞)