言葉の区別、ついていますか? 気持ち? 行動? 性格? 様子?

こんにちは。

大阪・神戸・京都の国語専門家庭教師住吉那巳枝です。

物語や随筆といった文学的文章の読解では、出来事と心情、行動を関連づけて考える必要があります。この関連づけがうまくできていないと、文学的文章を理解できなくなります。しかし、それ以前の問題として、どの言葉が気持ちを表し、どの言葉が行動を表しているのか、また様子や性格を表しているのか、これを理解できていない生徒もいます。

「喜ぶ」は気持ちを表すことばですが、「笑う」は行動を表すことばです。行動には何らかの気持ちが働いているわけですが、この区別がついていないと、「笑う気持ち」と言った答えを作ってしまいます。「笑う」には、「冷笑」「失笑」「爆笑」「微笑」など様々な種類があることからもわかるように、「笑う」という行動の裏には「ばかにする」「あきれる」「おもしろがる」「楽しい」など様々な気持ちがかくれています。この読み取りができないのは、「笑う」という言葉が気持ちではなく行動を表す言葉であるという区別がついていないためです。

同様に人物像(性格・人柄)を読み取るときにも、行動と性格を表す言葉の区別がついていないと見当違いな答えを作成してしまいます。

「物語になると全然点が取れない」と悩まれているなら、こうした点も確認してみるといいでしょう。