複雑な心情の読み取り方
こんにちは。
大阪・神戸・京都の国語専門家庭教師住吉那巳枝です。
物語・小説の心情は、心情を表す言葉そのもので表現されている場合もありますが、動作・表情・発言にも注意します。
動作・表情・発言のいずれも、+と-に分けて心情を考えるというのが基本です。
(口調にも注意してください!「!」「……」などがある場合は特に注意しましょう。「!」=きつい口調ではないか、「……」=省略やとまどい、遠慮などではないか、と考えましょう。)
ただし、人間の心情は複雑で、心情がそのまま動作・表情・発言に表れる場合もありますが、そうでない場合もあります。その場合は以下のようなパターンを覚えて、活用してみましょう。
《具体的な手順》
① 心情・動作・表情・様子をプラスとマイナスに分けながら読む
→線を引く・「+」「-」などのメモを書く
② 問われている部分までの心情を確認する
→マイナスのみ? プラスのみ? 入り交じっている? プラスからマイナス? マイナスからプラス?
③ 問われている動作・表情・様子を確認する
→マイナスのみ? プラスのみ? 入り交じっている? プラスからマイナス? マイナスからプラス?
④ ②と③の組み合わせにより判断する
◎マイナスの動作・表情・様子×プラスの心情表現
→根底にあるのはプラスの感情。
周囲に遠慮している・空気を読んでいる・プラスの感情を出すと誰かを傷つける可能性があると思っている・相手のためを思ってあえて厳しくしようとしている、などの可能性を考える。
◎プラスの動作・表情・様子×マイナスの心情表現
→根底にあるのは、マイナスの感情。周
囲に配慮している・相手のためを思ってがまんしている・本心を隠そうとしている・よく見られたい・弱さを人に見せたくない・周囲にプラスのイメージの人間であると思われたい、などの可能性を考える。
★プラスの動作・表情・様子×プラスの心情表現=プラスの思い
★マイナスの動作・表情・様子×マイナスの心情表現=マイナスの思い