裏技テクニックを使うときは注意を!
裏技テクニック=得点力を上げる方法と言ってもいいですね。効率よく問題を解くために、裏技テクニックの類いの本に書かれていることを塾でも指導されるでしょう。
こういった裏技的なものは、役立つことが非常に多いです。4択問題ではなく5択問題が多かったり、全体内容をふまえた記述問題が出たり、数段階に分けて言い換え表現を見つけさせたり。そういった問題を効率よく解けるようになります。ですから、実力がついてきた時期=得点力向上を狙う時期には、裏技テクニックを上手に活用していただきたいと思います。
しかし、これを小4・小5前半あたりで、とりわけ中堅レベル未満くらいまでの子に教える場合はリスクがあるということを覚えておくほうがいいのです。
小4・小5前半あたりの場合、記憶のすり替えや断片的記憶をしやすいのです。すると、複数のテクニックを教えられたとき、それを正確に理解せず運用してしまうのです。
たとえば、「本文の言葉をそのまま使っている選択肢は間違っていることが多い」というテクニックを読んだとします。「間違っていることが多い=間違っていない場合もある」と正確に理解できればいいのですが、これを「間違っている」と省略して覚えてしまう。また、「読解問題では答えの手がかりは傍線の前後5行以内にあることが多い」というのを「読解問題では答えが傍線の前後5行以内にある」と思い込んでしまう。
これ、まったく意味が違いますよね。「間違っていることが多い=間違っている」「答えの手がかりが~あることが多い=答えがある」では意味が違う。こういった状態では、解けるはずの問題も解けなくなります。
裏技テクニックを使うことは、得点力UPに有効です。ただし、それをいつ学び使うかについては、慎重に見極めないと得点力が身につかないどころか、正確に文章を読んで理解することもできなくなることがあります。早い時期に裏技テクニックを知り使っているのに点が伸びないというのであれば、テクニックを正確に理解しているか、正しく運用しているかをチェックしてみてください。