脱文挿入問は論理的に読めているかがわかる

こんにちは。

大阪・神戸・京都の国語専門家庭教師住吉那巳枝です。

いくつかの塾ではお盆前に公開テスト・模試がありますね。

さて、苦手な生徒さんの多い、脱文挿入問題。

「次の一文をもどすとしたら、どこが最も適切ですか」といった問題ですね。

脱文挿入問題は「(ア)~(オ)から選びなさい」という形式か、もどす部分の直前・直後の指定字数を抜き出すかのどちらかの形で出題されます。いずれにしても(後者のほうが顕著ですが)生徒とできない生徒の差が出やすい問題です。

脱文挿入問題は絶対に間違えない!という生徒はいるんですね。選択式でも自分で探して指定箇所を特定する問題でも絶対に間違えない。現在高校1年生の生徒がまさにそうでした。

そういう生徒は、文章を読んでいる最中に気づいているんですよね。こことここの文がつながらない!ということに。で、そこにチェックを入れている。つまり、文章を読むときに、論理的に読んでいるかどうかがすぐにわかる問題が、脱文挿入問題なんです。

一方、「(ア)~(オ)から選びなさい」という形でも間違える生徒がいます。これは、「もどす一文の直前の〇字を抜き出しなさい」「もどす一文の直後の〇字を抜き出しなさい」という指定により、直前だけ見る・直後だけ見ると思い込んでしまうことが一因としてあります。脱文挿入では前後いずれかのつながりばかり見る子が意外と多いんですね。

脱文挿入問題では、前後両方確認。これが重要。前後の両方につながるところを探す。片方ならつながるよ〜というところをあえて出したりするからです。これは、私もやります。そして、これは問題校正者でも引っかかることがあるんですね。だから、脱文挿入問題では、ここだ!と思った場所に脱文をあてはめて、前後のつながりを必ず確認すること!

でも、まず文章を読んでいるときに違和感を覚える箇所があれば必ず印をつけましょうね。印をつけていて脱文挿入問題があれば、正確に読めています。一方、違和感を覚えて印をつけていたのに脱文挿入問題がないなら、誤読しているか、正しく理解できていませんよ、ということになります。