目標設定を行う際は、具体策まで考える

こんばんは。

大阪・神戸・京都の国語専門家庭教師住吉那巳枝です。

ことのは社の生徒には基本的に毎月目標を書かせています。ある時期までは月ごとの目標だけを書かせていましたが、今は月ごとの目標に加えて、夏休みまで、冬休みまでというように数か月先までの目標と、目標を達成するためににすべきことを具体的に書かせています。

「基本的に」と言ったのは、すべての生徒に書かせているわけではなく、個々の生徒がある一定ラインに来たところで目標を書かせているからです。単純に目標を書くだけ、目標の質を問わなければだれでも書けます。でもそれはあまり効果がないと感じています。漠然とした目標はただの夢。寝ているときに見る夢と同じように現実味も具体性もないものになってしまいます。ですから、生徒本人が自分は何ができていないのか、どうしたらできるようになるのかまで意識できるラインになったときまで待ちます。そうしないと、具体策を自分で考えることはできませんし、勉強を自分のものと感じることができなくなるからです。特に指導開始時にやる気が落ちている生徒や何ができていないのかわからない、とりあえず国語が苦手という認識を持っている生徒には、毎回の授業でできていないこととどうすればできるようになるかを繰り返し表現を変えて伝えます。そして、生徒の口から「あ、こうしたらできるようになるんや!」とか「これがまだ弱いからこうしたらいい」「これはできるようになりたい!」というような言葉が出てきたところで、目標と具体策を書かせるようにしています。すると、具体策を自分なりに書けるようになり、目標設定が明確になります。

そんなことを続けた結果。毎月の目標を確実に達成できるようになっています。長期休みまでの目標も1か月遅れというのはあっても基本的に達成できています。
そして、成績を確実に上げてきています。たとえば、4月から夏休みというスパンでみたとき、当然波はありますが、生徒が設定した夏休みまでの目標は確実に達成できている。4月の偏差値39が8月に56になった生徒も今年はいました。最難関の第一志望校の判定はAになりました。

しかしながら、ごくまれに達成できない生徒が出てくることがあります。そういう生徒たちの共通点は、目標を書いた紙をあまり目にしない場所においているか、しまいこんでしまっていることです。毎日勉強する机のシートに挟んでいる子や机の前に貼っている子、国語の勉強をするときに目にする位置に貼っている子は確実に達成しています。
目標は持つだけではあまり意味がありません。具体的で実行可能な策を本人が考えだして書くこと、目標と具体策を一目でわかる程度の量に抑えること、できるだけ多く目標と具体策を目にすること、これがすごく大事です。

受験生の多くが目標を紙に書いて貼っていると思います。そうであるなら、その下に目標を達成するためにどうしたらいいかを具体的に書くことをおすすめします。そしてそれは、お母様やお父様ではなく、お子様本人が書くようにしてください。漠然とした策であるなら、今何ができていないと思うか、どうしたらできるようになるかを質問形式で引き出してあげて、具体策を書けるようにしてみてください。一か月後、三か月後、確実に成果は出てきます。その成果はとても小さなことかもしれませんが、その積み重ねが合格という大きな目標達成につながるのです。