中高一貫校生 成績UP

中学受験生ではありませんが、名古屋在住の私立中高一貫校の生徒さん(現高1)を昨年の5月から指導しています。

英語と国語を週2回、スカイプと直接指導の併用で見てきました。夏休みなどは詰めて来ていただき、大阪で授業を行ったりもしました。

英語、国語ともに平均点を大きく下回る状態からのスタート。高校に進学するまでに中学英語の基本をしっかり身につけること、大学入試を見据えて国語の力を身につけることを希望されていました。

正直、今まで見てきた中でも長丁場になるタイプなのではないかと思いました。「て・に・を・は」とよく言われる助詞の使い方がおかしかったり、主語と述語が対応しなかったりで会話をしていても話がよくわからず、お母様はたびたび「どういうこと?」「何の話?」と確認しなければいけないことが多いということをうかがっていましたし、テストの答案を見ても主語と述語のねじれなども見受けられたからです。また、誤字脱字などのミスも目立ちました。

はじめの2か月間は国語を2時間×週2のペースで指導しました。基本となる日本語の文構造の説明から入り、記述問題を徹底的に解いてもらうようにしました。字数は40字~100字前後の記述問題を解いていきます。日本語の文はどのような要素からできていて、どのような構造になっているのかを理解してもらいながら、それを実際に文章を通して確認していきます。さらに大量の文章を正確に読みながら、正しい日本語で文を書くという作業を徹底しました。一ヵ月後、お母様から「会話の中で聞き直すことがなくなりました」とのご報告をいただきました。

3か月目に入ったところで英語も追加になり、ここから、2~3時間×週2で英語と国語を指導し始めました。このとき、英語は基本問題での正答率が40~60%程度でした。知識のむら・抜け落ちが多かったため、中1の最初の内容から徹底復習しました。

5月~翌年3月の間で彼女が解いた国語のテキストは6冊。7月~翌年3月の間で解いた英語のテキストは6冊。このほかに英単語1冊、国語の語彙集2冊を課題として出していました。もちろん学校の勉強とは別です。

そして、今年の2月。中高一貫校ではありますが、一般入試で高校受験をする生徒さんたちと同じ問題で入試があるためその対策を行ったところ、過去問で8割以上を取るようになったのです。ちなみにその高校は難関校です。内部生の合格ラインはかなり低いそうですが、その中で、彼女は外部受験をしたとしても充分合格できる力がついていました。3学期の成績は英国共に上昇。国語の読み取りでは一番いい評価をもらえたとのことでした。

先日は偏差値75のとある最難関高校過去問の難問英作文で完璧な答えを書き、思わず本人も「おお~!」と声を漏らしていました。

ここまで短期間で2教科の成績が上がったのは、彼女が私の出した課題や、やってほしいと伝えたことを言われたとおりにすべてこなしたからです。これが一番難しい。言われたことを素直に、言われたとおりに実行する力。これは成績を上げるためには不可欠です。その素直さとまじめさが成績を大きく上げたのです。

教える側と教わる側がカチッとはまったとき、予想外の力を生徒は発揮してくれるということを、強く感じました。

ということは、教える側は教わる側がカチッとはまってくれるような指導を続けていかなければならないのです。カチッとはまるというのは、教える側が受け手のレベルを正確に把握し、そのレベルに合わせて適切に指導・動機付けを行い、生徒がしっかりと行動に移せるように指導を行ったときに生じるものです。

これを維持して、3年後の大学入試に向けてさらに力を伸ばさなければなりません。彼女もそうですが、私も正念場です。