弱点ノートの作成

こんばんは。

大阪・神戸・京都の国語専門家庭教師住吉那巳枝です。

入試日の2日の土日2日間は生徒全員の授業を休みにしています。保護者対応や生徒対応が発生するためです。

試験問題を回収しない学校を受験したことのは社の生徒には、入試問題をデータで送ってもらい、解き方の問題点、なぜ間違えたのか、どういう点に気をつけてその後の入試をどのように受けるべきかなどをフィードバックすることがあります。人数が多いと心配のない子についてはぎりぎりになってしまうこともあり申し訳ないのですが…。(このフィードバックは生徒の性格を見て、あえて行わない場合もありますしごく簡単なアドバイスにとどめる場合もあれば、細かくお伝えする場合もあります)

これを行っていていつも思うのは、入試といういつもと違う場所では、かなり前に克服したと思っていたクセが出やすいな~、ということです。直前まで残っているクセは繰り返し確認していくので本人の印象に残っているためほとんどないと言っていいほど出ませんし、見えてきません。ところが、成績が上がる前までに身についていた読み方のよくないクセや思考のクセが、入試で復活する子がいます。成績が上がってきてこれはクリアできた! と思っていても、やはり緊張やあせりなどが重なると長い間染みついたクセが出てきてしまいます。

これを少しでもなくすために、自分の弱点ノートをまとめておくと役に立ちます。このノートにはこれまでのテストの復習を通して繰り返し間違えるクセ(二段階で押さえなければいけない指示語を見落とさないようにするとか、この設問文のときには具体的な内容をふくめないとか…)をまとめるとともに、どんな気持ちでテストを受けてそれがテストにどう影響したのかがわかるように書いていきます。

テストで点がとれないのは学力が足りないからだけではありません。メンタルと体調が大きく影響します。ですから、テストの復習でなぜ間違えたのかを分析すると同時に、どんな気持ちで問題を解いたのかまでノートにまとめるようにしてみてください。このノートは通常の復習ノートとは別に作るほうがいいです。「時間配分を間違えた→なぜ間違えた?→この問題はできないといけないと思って時間をかけすぎた→どうしてできないといけないと思った?→穴埋め問題だからみんなができると思ったから」という風に考えていきます。保護者の方と質問形式で確認していくのがいいでしょう。すると、生徒さん本人は気づかないかもしれませんが、保護者の方がみたら、「みんなができると思ったから」という思い込みで時間配分を間違えて点を落としたということが見えてきます。「穴埋め問題だからみんなができる」とは限りません。正答率が5%を切る穴埋め問題もあります。それに時間をかけてしまうのは、冷静な判断ができていないからです。こうした弱点は通常の宿題や授業中の問題演習では見えてきません。テストだからこそ見えてくるのです。そして、こうしたクセは一見克服できたかのように見えることがありますが、入試直前演習や冠模試で姿を現すことが多々あります。直前期スランプの原因のひとつです。もちろん、入試当日も……。

そのときに役立つのが、この弱点ノートです。このノートは入試当日やスランプになったときに生徒さん本人に役立つだけでなく、保護者の方にとっても役立ちます。ノートを見ながら保護者の方がお子様を見ていくと、今何をアドバイスしたらいいか、どう接したらいいかなど対処法がわかったりします。

テストになるとなにかやらかす! という場合は、こんな方法を使ってみてもいいと思います。