小5生ー自分で間違いを分析できるように

おはようございます。

大阪・神戸・京都の国語専門家庭教師住吉那巳枝です。

夏期講習が終わると、小6は過去問演習や入試類題演習が中心の授業に切り替わっていきます。

この時期、国語で重要になってくるのは、自分がどこが弱いのかを自分で理解できることです。指示語が弱い、接続語が弱い、主語を取り違えやすい、問われていることを正確に理解できていない…

これは、過去問の解説を聞いて必ずわかるわけではありません。

たとえば、「このような一連の出来事があったので、彼は株を上げたのだった。」という文があり、「どういうことですか」という問いがあった場合、解説では指示語の「このような」の内容を押さえればよいと言われたとします。指示語が弱い子はこれでいいでしょう。でも「株を上げた」の意味がわかっていないなら、語彙力の強化が必要です。また「このような」を押さえていても「あったので」の「ので」という原因・理由を示す言葉を落としているために、「このような」の内容をきちんと理解せずに解いてしまう子もいます。塾の過去問演習では全問解説をしてくれるところもあれば、一部の問題のみの解説のところもあります。志望校別特訓のテキストの解説は全問ついていても、この例の問題のように解答の直接的な部分にのみ触れていないものもあります。すると、あ、「これは指示語を落としたからできなかった」と思ってそこで止まってしまいます。「ので」を落としたということまで意識が回らないのです。実際こういった例が過去にありました。

こうなってしまっていると、いくら過去問を解いても弱点の補強ができません。ですから、小5のうちに自分でどうして間違えたのか、自分の弱点はどこかまでをしっかり考えられるようにしておきましょう。とはいっても、一定の力がなければこれは難しいです。最難関を目指すなら小5のうちに、難関を目指すなら小6の夏期前までにはできるようにしていきましょう。この時期までは単元別のテキストが多いので、指示語が弱い、要旨を捉えるのが弱いなど、復習テストなどを見てある程度わかりますし、保護者の方でもこの回の点数が悪いから指示語を強化しようといった判断ができます。しかし、志望校別特訓・過去問演習では、設問文を見ただけではどの力が問われているのかわかりにくい問題が出てきますし、複数の要素を絡めた問題も多くなります。ですから、家庭教師をつけずに塾のみで進めるなら、自分で自分の弱点を発見できるようにしておかなければなりません。もし、家庭教師や個別を併用しているとしても、これが自分でできるなら家庭教師や個別の指導の効果を上げますから、習慣付けておくようにすることをおすすめします。自分の分析が正しいかどうかを先生にチェックしてもらうことで力がつきます。そして、これは課題発見力や分析力、思考力の養成になります。中学入学後、大学入試、社会に出てからも必ず役立つ力となります。