小学校低学年―偏差値が低くてもあきらめる必要はありません。
こんにちは。
大阪・神戸・京都の国語専門家庭教師住吉那巳枝です。
全国統一小学生テストの結果が返ってきましたね。私の生徒の中にも小4~小6の何人かが受験しました。結果は三者三様。
小1から毎年受けている生徒やとびとびで受けている生徒、今回から受け始めた生徒など状況はばらばらですが、小1から受けている生徒の成績推移を見ていると、1年生の成績では高学年でどうなるかはほんとうにわからないな~と感じました。
小1の全国統一小学生テストの国語の偏差値は40ちょっと。それが小5では70超え。前年と比較しても15以上が上がりました。また、小2の全国統一小学生テストの偏差値は30台。小4で60に、という子もいました。
小学校低学年の学力はあてにならないなと以前から感じてはいましたが、それを裏付けるかのような結果でした。もちろん、小1からトップ層にいる子はそのまま上がっていくことが多いです。しかし、下の層にいる子の中には、大化けする子が確実にいます。私がそういう生徒にあたることが多いだけなのかもしれませんが、偏差値20アップ、15アップというのは別にめずらしいことではないんですよね。
いま、小学校低学年で塾の偏差値が悪かったとしても悲観する必要はありません。学習習慣を身につけること、基礎をしっかりかためることで高学年で大きく成績を伸ばすことができます。国語なら、漢字・ひらがな・かたかなを正確に読み書きできること、文の主語・述語・修飾語を理解すること=「だれが(主語)、いつ・どんなふうに・何を(修飾語)、した(述語)」かがわかるようにすること、指示語(こそあど言葉)の役割と指している内容を理解すること、接続語の種類を正しく覚えること。同時に言葉の種類を増やしていけば問題ありません。言葉の種類を増やすとは難しい言葉を覚えるだけではなく、多様な言い換え表現(類義語)を覚えたり、対になる言葉(対義語)を覚えたりすることです。これが高学年での思考力や読解力に大きく影響してきます。
絶対にしてはいけないのは、解法テクニック(消去法で解く・設問文を先に読む・傍線部の近くに答えがあると考えるなど)のようなものを教えることです。解法テクニックに捉われると、難関・最難関の入試問題では手も足も出なくなります。また、これから思考力をより重視する問題が増えていくと思われますが、そういった問題に対応できなくなります。
低学年のうちはしっかりとした基礎固めをしていただければなと思います。砂上の建物は簡単に崩壊しますが、固い地盤の上に建てられた建物はそうそう崩壊しません。基礎力は固い地盤。応用力は制震構造・免震構造。しっかりした土台の上に様々な問題に対応できる力があればこわいものはありません。しかし、制震構造・免震構造の建物でも、液状化が起きたら崩れます。基礎力の養成を決してあまくみないでいただきたいと思います。