反抗期

こんばんは。

大阪・神戸・京都の国語専門家庭教師住吉那巳枝です。

中学受験生、反抗期でたいへん! というご家庭は多いのではないでしょうか?

反抗期は3回あると言われています。

イヤイヤ期と言われる2~3歳ころ。中間反抗期と言われる小学校低学年ごろ。そして、二次反抗期と言われる10~12歳の思春期に入るころから中学生・高校生になるくらいまで続く子もいます。個人差の多い反抗期。お母様方のストレスもとても大きいと思います。とまどわれるかたも多いでしょう。

でも、子ども自身も反抗期の気持ちの揺れにとまどっているのではないでしょうか。

授業中に反抗期真っただ中の生徒本人から、反抗期の対処法について相談されました。

いったらあかんとわかっててもお母さんの言葉にイライラして文句ばっかり言ってしまう。なんでか自分でもわからなくて、気づいたら言っちゃってた。ひどいこと言っちゃったし傷ついたかもしれんねん。なんでこんなんなん? どうしたらいいん? と。

あまりの素直さに思わず笑みがこぼれそうになりましたが、あまりにも真剣な顔で聞いてくるので、授業をしばし中断。話をしました。

それは自分で決めたい、自分で考えたいって思うようになってきて、大人に近づいてきたからだな~。だから、先に決められたり押し付けられたりするとイライラしちゃうんだよ。それって、当たり前。先生だって自分で決めてこうしようって思っているときに邪魔されたらイライラしちゃう。でも先生は大人だから、自分はこうしたいと思うって説明できるけど、Aくんは子どもだからそれは難しいよね。しかたないって思えばいいよ。今、自分は前よりもいろんなことを考えられるようになったんや!くらいに思っとき。でも、イライラしちゃって、ひどいこと言ったって思ったら謝ればいいんだよ。

そんな話をしました。「大人になったらお母さんにイライラせん?」「ぼくだけじゃないん?」など、いろいろ聞いてきていましたが、最後に出た言葉は、「謝ったら、許してもらえるかな?」でした。反抗してもお母さんのことが大好きなんだな~という気持ちが言葉と目から伝わってきました。

子どもなりに言ったらいけないことを言ってしまったということもわかっている。でも感情を制御できない。イライラの原因が自分でもわからないのですから。それは仕方のないことだと思うし、それでいいとも思うのです。変に大人の顔色を察して、うまくいくように自分の感情を殺すような子ども、後が恐ろしいですよ。

反抗期って親子が本気でぶつかりあえる、ある意味貴重な時期だと思うのです。反抗してもお母さん・お父さんは自分を絶対見捨てない、嫌いにならない。そういう安心感があるから反抗もできるのです。成長の一部としての反抗と人としての道を踏み外すようなことをして親に反抗するのはまったくちがいますから。甘える・反抗する。そんな揺れ動きがあるなら成長の一部としての反抗期です。あるときは甘えて、あるときは反抗して。そうやって大人になっていきます。

こんな話をしても反抗期まっさかりのお子様と対峙している保護者の方にはなんの救いにもならないとは思います。よくわかっています。

ただ、保護者の方同様に、子ども自身もとまどっていること、自分の気持ちの揺れにとまどっていることを少しでも頭においていただければと思います。そのとまどいを吐き出せる子もいれま抱え込む子もいます。抱え込む子はとてもしんどいのではないでしょうか。そこに受験の悩みもあるのです。

反抗期真っただ中の生徒を毎年何人も見ています。ちょっとでも吐き出せるように、不安や心ぼそさを取り除いてあげられるように、私も注意して見てはいますが、なかなか難しいものです。