入試問題との相性は学校との相性

こんばんは。

大阪・神戸・京都の国語専門家庭教師住吉那巳枝です。

入試問題を見れば、その学校がどういう生徒を欲しがっているのかがわかります。

そこに、各学校の教育法師もあわせて見ればよりはっきりわかります。

学校説明会ですごく気に入った学校があった、なんとか頑張って合格した、でも入ったら何かがちがった、楽しくない、しんどい。このような生徒は一定数存在します。気に入った学校に入ったはずなのに。

それが相性なんですよね。入試問題を見ると、要領よくバランスよくこなせる子が欲しい学校、じっくり考える子が欲しい学校、課題発見力に優れた子が欲しい学校など、それぞれの学校の特色が見えてきます。「あ、ここはこういう生徒がほしいのかな」と思ったら、必ず教育方針を確認します。すると、ほぼ一致します。

例えば洛南高校附属中。入試問題の小問数はダントツで多い。しかも知識問題も読解問題も多い。国語全般の力がバランスよく必要。読解問題はそれほど難しくはなく、深い思考力を問う問題は少ない。大量の問題をこなすには処理力も必要だが、それ以上に自分で「この問題は取る。この問題は捨てる」という判断力が必要。こだわりをすて、点を取るにはどうすべきかを自分で考えられなければならない。すると、欲しいのは自分で判断する力があり、バランスのいい子かな? と想像できる。教育方針には「自ら学ぶ習慣を身につける」というのがありますから、入学する生徒には、自ら学ぶ習慣を身につけられるだけの、自分で考える力は必要。判断し、実行する力も必要でしょう。これらがない子が入学するとどうなるか。まず、落ちこぼれます。

洛南高校附属中の授業は予習前提。指定された範囲を自分で学習し、授業では答え合わせと解説。ここまでの内容をこの日までに終わらせる、という計画を自分で立てて学習する力が日常的に求められます。

またテストは入試問題と同様に大量の問題を要領よくこなさなければなりません。入試問題でたとえば算数・理科で高得点を取り、国語はぎりぎりで合格できた場合、入学後の国語の成績は相当厳しくなると考えたほうがいい。もちろんこれは他教科でも同じです。

入試問題が合わない場合は、学校の求めている生徒の資質と本人の資質が合っていないことがある、ということを頭に置いておくといいかもしれません。

「受かった学校が本人に合った学校」と言う人がいますが、それも一理あるなと、生徒の過去問演習状況と合格後の様子を見て、思いました。