入試で出題される対談・対話文

今日は東京都の公立高校入試。毎年、関東・関西・中国四国・九州の公立高校入試対策模試を作成しているため、公立高校の入試問題は可能な範囲でチェックしています。

本日は東京都の公立高校入試。注目しているのは、大問5の現古融合問題。これは、対談が頻出。予想はしていましたが、やはり今年は対談。しかも漢詩の。漢詩の対談は2012年に出題された石川忠久氏と中西進氏との対談「漢詩歓談」以来。で、今年も石川忠久氏と陳舜臣氏との対談。う~ん。今年の模試もやはり対談は外せない。

対談のしかも公立高校の話なのかというと、これ、今後の入試傾向に関係があるかもしれないのです。

現在、中学入試では、対談は私の知る限りほとんど出たことはありません。ただ、対話文は出題されます。文章内容についての対話文などですね。公立中高一貫校では資料や文章とともに、対話文が出題されることはよくあります。そして、対話文は今年のセンター試験でも出題されました。また、大学入学共通テストのモデル問題にもありました。小6と中3が受ける全国学力調査にもこうした形式はありますが。

中学入試、高校入試の先にある大学入試で対話文が出されるということは、その前の中学入試でも出さざるをえなくなるかもしれません。

対話文を理解する力は、今後求められる力であることは間違いありません。対談や対話文の理解は、言語活動と大きく関係しているからです。つまり、コミュニケーション力と関係しているのです。対談や対話文を読んで、表現のしかたや発言の意図を読み取れるようになると、発言のしかたや言い回しに変化が出てくることがあります。人に誤解を与えずに、気分を害さない言い方などを知ることもできます。それは書く力にも影響します。

あまりなじみのないものかもしれませんが、雑誌や新聞などのインタビュー記事や対談など、お子さんが興味を持てそうなテーマのものがあるなら、質問の意図や表現について考えてみるのもいいかもしれません。