休校期間は将来を見据えた力の養成を

こんにちは。

大阪・神戸・京都の国語専門家庭教師住吉那巳枝です。

テレワークができる会社を希望する若者が増えてくるだろうという記事や、実際に新入社員が理想とする働き方の上位にテレワークが挙げられているという記事もありますが、テレワークで質を落とさずに仕事をするには、自己管理がしっかりできないと無理。自分で考えて動けなければもっと無理。ほめてもらって伸びるとか言っている時点で確実に無理。有能と無能の差がより明確になるだけで、格差が広がるばかりになるのではないかと思っています。

この休校期間は自己管理能力と考えて動く能力を鍛える絶好の機会です。

子どものころから自分に甘い人間は大人になって急に自分に厳しくなれるわけなどなく、甘いまま。与えられたことしかやれない、考えて動けない子どもは大人になってもよほどの何かがない限り同じ。
その結果、テレワークでは効率が落ちる。独立だ! フリーランスで働く! なんてなっても、たいして稼げないってことになる。どこでもどんな形でも仕事ができる、仕事を生み出せる人間、AIが弱いソフト面の能力が高い人間は強い。これからの時代を生き抜くためには、プログラミングや英語ももちろん大事だけれど、それ以前の能力がなければ生き残れなくなる可能性が高いのではないでしょうか。

この休校期間は、自己管理能力を高める。自分で考えて実行する力を高める。この点に力を入れてみてはいかがでしょうか。

休校期間の1日・1週間の計画をまずは本人が立てる。その後、実行可能なのかどうかを親子で確認し、実行可能なものに修正する。できた計画をミッション形式で進める。一つ終わったらシートにシールを貼ったり、ポイントカードにしてポイントがたまったら自分で自分にごほうびをあげるとか。このごほうびは親から子にあげるのではなく、子どもが自分で自分を喜ばせることを自由に考える。夏休みに小5の子が実際にやっていたのは、ポイントがたまったらゲームをする。たまるまではやらない、というものがありました。

私の仕事はおもに執筆・校正校閲・編集・授業・授業準備・外注依頼などですが、その日にやるべきことを作業ごとにふせんに書き、目標時間を書いてPC画面にはっています。終わるごとに捨てると、達成感がある。また、直近1ヶ月の納期を別のふせんに書き、ふせんスタンドに貼ってデスクに置いています。納品したら捨てる。自分へのごほうびは、一か月に納品するすべての模試納品が終わったら、高級スイーツを食べる、1日何もしない日をつくる(基本無休なので)というのをやっています。健康のことがあるので高級スイーツは数か月に1回に控えていますけど…。

また、この時期に絶対にしたほうがいいと思うのは、メディアリテラシーの強化。

新型コロナ関係のデマ情報、SNSを通して私のもとにも流れてきました。教育関係者が流しているのを見たときには愕然としました。愛知県警が「深く息を吸い10秒我慢できれば新型コロナの感染可能性が低い」という誤情報を載せて謝罪したというニュースもありましたね。非常時は大人でも簡単に惑わされてしまうのです。子どもであればなおさらです。

こうした誤情報を信じることで、さらには拡散させることで医療機関に迷惑をかけることにもなります。実際、日本赤十字社医療センターでは、ホームページを見るとわかりますが、デマの拡散により業務に多大な支障を来しているそうです。本人に悪意がなくても場合によっては救える命を救えなくしてしまうこともあるのです。自分がそうならないためにも、この機会にメディアリテラシーを鍛えてみてはいかがでしょうか。

メディアリテラシーについては、以下の本がおすすめです。

旺文社『学校では教えてくれない大切なこと 12 ネットのルール』

JAM HOUSE いけだとしお おかもとなちこ『最新版親子で学ぶインターネットの安全ルール 小学生・中学生編』

岩波新書 下村健一『10代からの情報キャッチボール入門 使えるメディア・リテラシー』

 

ちなみに旺文社の『学校では教えてくれない大切なこと』はシリーズになっていて、お金や時間の使い方についての本もあります。これらを活用するのもおすすめです。