令和4年度入試注目入試情報 金蘭千里の一教科入試

こんばんは。

大阪・神戸・京都の国語専門家庭教師住吉那巳枝です。

入試要項が出るのが早い金蘭千里中学校。

令和4年度入試では、算数・国語の一教科入試が行われます。

これまでは、前期A・前期B・後期入試でしたが、来年度は1月15日午前に前期A(これまで通り)、夕方に中期B(算国二教科)と中期J(国語一教科)、中期M(算数一教科)が実施され、1月16日の午後に後期入試が実施されます。

金蘭千里が第一志望の生徒で、得意教科に偏りがあり、算国いずれかがずば抜けてできるのであれば、中期J・Mを受験というのもありです。ただし、一教科入試を選択する際は、以下の点をしっかり考えてからにしたほうがいいです。

①一教科なので、失敗したら挽回は不可能

②その教科を本当に得意とする生徒が受験するので難化しやすい→1点の重みが増す

③その生徒が学校にあっているかどうかを一科目で見るということは、教科融合型の思考力を問う問題が出る可能性がある

 

①については、当然です。苦手単元・苦手分野がないことは大前提になります。国語であれば、漢字・語句知識・文法・読解、いずれもバランスよく高得点を取れなければいけません。

②字の汚さで計算ミスをする子、記述問題で解答はあっているのに誤字・脱字での減点、写し間違いによる書き抜き問題の失点がある子はこれを入試までに確実に直さないと高リスクになります。

③これは学校の入試説明会で話があると思います。金蘭千里は2020年度入試から、国語の問題で前期A・前期B・後期すべての入試で思考力を問う問題、もしくは聞き取る力を見る問題を出題しています。これらの力を問う問題で「明らかに合否が決まるということはない」と2020年度入試の講評で学校からは説明がありましたが、これが一教科入試となると状況は変わってきます。思考力を問う問題が合否を決める可能性も十分ありえます。特に国語は教科横断型の問題を作りやすい教科です。数理的な力が必要となる資料を用いた読み取り問題などがその代表例です。来年度の公立高校入試用の模試を作成していますが、資料問題では数字の読み取りをさせたうえで、自分の考えを書く作文を出題する都道府県もあります。作問者もしんどいですが、解く生徒もそれなりの対策が必要です。教科横断型の入試問題は一部の中学入試でも出ていますが、一教科入試で出されると高い思考力・分析力・表現力のある子とそうでない子の差は顕著に出るのではないかと思っています。金蘭千里中学校では「飛び抜けた『得意』を持つ生徒を受け入れます」と言っていますので、受験する場合は覚悟しましょう。そして、今年の入試説明会は一教科入試を少しでも考えている場合は、必ず参加しましょう。

数年前に教えた生徒で、四谷大塚の模試で算数150点(150点満点)を取り、とある模試の出題ミスを算数で発見した生徒がいました。その子の発見により採点が変わりました。そのくらい飛び抜けた子が来る可能性もあると考えておいたほうがいいと思います。

 

ちなみに、立中高一貫校受験生は公立高校入試の資料問題を練習として使うのはありです。都道府県によっては、教育委員会のサイトから問題を入手できます。