今日は模試の日。模試の復習は必ずやりましょう。
今日は、関西の中学受験塾の多くで模試が実施されていますね。
模擬試験の解き直し。復習。
塾の宿題で出される人もいますよね。
「間違えた問題は解き直しなさい」と言われたら、注意しましょう。
間違えた問題をただ解き直しても効果はありません。
大切なのはすべての問題について、
自分が解答を導き出すまでの過程と解説にある解答を導き出すまでの過程の違いを理解すること!
たとえ〇をもらっても、答えの根拠が違うなら、偶然合っただけなのです。
特に選択問題は、せいぜい4~5択。単純に考えたら、20~25%の確率で当たります。
では、どうやるか。
基本は、塾や宿題でできなかった問題を復習するのと同じです。
問題を解くとき、線を引きますよね?
どこに線を引いていますか?
設問文の大事な言葉。選択肢の主語・述語。指示語・接続語。答えの根拠になる部分。
これだけ引けば十分です。
模試が終わったら、すべての問題について、
自分の答えの根拠と解説にある答えの根拠が同じか違うか、丁寧に確認します。
違う場合はなぜ違う場所を根拠にしたのかを考えましょう。
自分でわからない場合は、塾や家庭教師の先生に尋ねてください。
なぜそのような間違いをしたのか、答案を見たりいくつかの質問をしたりすることで、見抜いてくれます。
このとき、以下のようなノートを作ることをオススメします。
これは国語についてです。他教科については、他教科のプロの先生に確認してください。
①ノートに問題のコピーをはっていく。使用するときにおすすめなのはA3のノートです。
(ただし、塾で解き直しの指定やノートの指定があるところもありますから、
無理ならはらなくてもかまいません。)
何より大事なのは、②と③の作業!
②問題ごとに、自分の答えと正答を書き、解答の根拠となる部分に線を引く。
自分のものは赤で、解説のものは青で、など色分けする。
③根拠となるものが違うなら、なぜ違っているのかを答えの横に書き込む。
これを繰り返すと、自分の間違いのパターンが把握でき、正しい解答を導き出す過程を効率よく習得できます。
模試を漠然と解き直すのはやめて、この方法を試してみてください。
解き直しをただするだけでは意味がありません。
なぜ、間違えたのか、どうして自分がこの答えを選んだのかを分析しなければ、
いつまでたっても同じ間違いを繰り返します。
特に、記述問題の分析は重要です。
極端な例ですが、実際にあった話です。
記述の問題で、8点配点の問題があった。
Aさんは、書いている意味は解答と同じなのに指定語句を落としたために0点。
Bさんは、まったく見当違いな答えを書いて0点。
この場合、同じ0点でもその中身が違いますから、注意すべき点も異なります。
Aさんは、設問文の条件をしっかり確認する必要がある。
Bさんは、傍線部と設問文の問われている内容を正しく理解できているかを確認し、
設問文を手がかりに着目すべき場所を理解する必要がある。
これは、点数だけを見ていたらわかりません。
Aさんは、こういった見落としがとても多い生徒です。
「ふさわしくないものを選ぶ」問題でふさわしいものを選んだり、
問題用紙では正しい答えを書いているのに解答欄を間違えたり。
点数で見ると二人の成績は同じくらいの成績なのですが、その質がまったく違うのです。
ですから、Aさんに必要な指導とBさんに必要な指導はまったく異なります。
そして、Aさんの間違いはうっかりミス、
Bさんの間違いは読解力がないと単純に言い切ることもできません。
私は、うっかりミスは基本的にないと考えています。
Aさんのようなミスをするには何らかの原因があるのです。
プレッシャーに弱い、先走る、確認を怠る……。それぞれ対処法は異なります。
また、Bさんの間違いは、読解力でなく語彙力に問題がある場合もあります。
問われている部分の言葉の意味がわからない、
わからないから設問に関わる言い換え表現を押さえられない。
そういうこともあります。
こういう場合、問題の語彙レベルが本人のレベルと合っているときは解くことができます。
夏期講習中の休みの合間の模試。
宿題もあり、復習の時間を取るのは大変だと思います。
でも、遅くても夏期講習終了直後には行うようにしてみてください。