人が大きく見える 小さく見える
こんにちは。
大阪・神戸・京都の国語専門家庭教師住吉那巳枝です。
先日『教場Ⅱ』をFODで見ていたのですが、副教官見習いの身長を目で判断して答えさせる場面がありました。実際の身長よりも大きく見積もった生徒がいて、彼は副教官見習いに恐れを抱いていた。人は自分が恐れている相手を大きく見積もるところがある。
これは文学的文章でもそうです。
ある人物が「大きく見える」とあった場合、自分を相手より下に見ていることの表れです。自分にとって相手は脅威を感じる存在。また、逆に頼りになる存在である場合もあります。「父の背中が大きく見えた」なんて表現がそうですね。
一方、「小さく見える」場合。それは相手を自分より下に見ていることの表れです。たよりない存在。弱い存在。劣った存在。そんな思いが出ています。
文学的文章で、人物について「大きく見えた」「小さく見えた」とあったら物理的な意味ではなく、上記のような心情の表れであることに気づきましょう。
人物についての「大きい」はプラスの意味(たよりになる存在など)とマイナスの意味(恐ろしい存在など)を持っていること、「小さい」はマイナスの意味(弱弱しい存在・はかなげな存在・見下している存在など)を持っていることを覚えておきましょう。
記述問題でどういうことかを問われたら、上記のことをまず思い浮かべてください。