こんなにがんばってる子がいるのに! なんで……

こんにちは。

大阪・神戸・京都の国語専門家庭教師住吉那巳枝です。

「こんなにがんばってる子がいるのに! なんであなたはできないの?」

「同じ6年生の〇〇ちゃんはできてるのに、どうしてあなたは同じようにできないの?」

これを言われた生徒は、落ち込むか反発するかです。「お母さんは、〇〇くんはできるのにって言うけど、だって、ぼくは〇〇くんちゃうし」、とつぶやいた子がいました。その通りですよね。学年は同じでも別の子ですから。比べるのはいけないとわかっていてもつい口から出てしまうという保護者の方もいらっしゃると思います。特に入試まで90日を切り(関西の中学受験は1月19日なので)、いまいち気合が入っていないように見えるお子様の保護者の方はやきもきされていることと思います。「比べたらだめとわかってます。禁句ってわかってるんですけど、つい言ってしまうんです」と相談されることもあります。

もし、「〇〇ちゃんはできてるのに!」まで言ってしまったら、「こんなにがんばってる子がいるのに!」まで言ってしまったら、

「同じ志望校を目指している子たちと同じレベルで勝負するためにはどうしたらいい?」

「がんばってる子たちに負けないようにするには何ができると思う?」

と続けてみてください。

できていないことを指摘するのではなく、今何をすべきか、受かるためにどうすべきかどうしたらいいのかを考えさせるようにしてみてください。それは、だめだしをするよりも叱るよりもはるかに効果的です。

特に、最難関に受かる子は周囲の力と自分の力の差を理解したうえでどうすべきかを考えています。そして、偏差値が上がっても下がっても動揺しません。一喜一憂しません。上がっても受かれませんし、下がったらどうしたらいいかを考えて行動します。最難関を志望していなくてもこの意識がある子は成績をしっかり上げてきています。反対に小4・小5でどんなに成績がよくても、こういった意識を持っていない子は受験直前で失速してしまいます。

今、自分に必要なことは何か、どうすべきか、4年生の2学期あたりから少しずつ自分で考えて行動できるようにしていくことをおすすめします。