【中高一貫校生】木を見て森を見るのが古文理解の近道

こんにちは。

大阪・神戸・京都の国語専門家庭教師住吉那巳枝です。

たいていの中高一貫校では早ければ中1の春から、遅い場合は中3からとばらつきはありますが、平均して中1後半から高校古文内容の学習が始まります。品詞分解(単語分け)、用言の活用、助動詞の活用、助詞が古文文法の中心的内容です。

公立中学ではここまでは学習しません。ですから中高一貫校に通う場合、高校古文と漢文の参考書は購入しておいたほうがいいです。

で、古文。特に理系大学志望の生徒さんは苦手な子が多い。そして軽視しがち。古典文法は非常にロジカルです。品詞分解が正確にでき、助動詞・助詞の接続と意味・活用を理解していればたいていの内容は理解できます(一部古典常識がないとわからないものはありますが)。

古文は品詞分解が命! といっても過言ではありません。これが正確にできれば、用言・助動詞の活用が分かりますし、助動詞の意味も限定できてきます。木を見ることで森が見えてくるのが古文学習です。古文学習が始まったら、用言の活用の種類と活用形、助動詞の意味・活用形を確実に覚えましょう。単語の意味がわかれば活用形が理解できなくてもどうにかなるんちゃうん? と考える生徒さんがいますが、古文では「未然形+ば」と「已然形+ば」では意味が変わります。「書か(未然形)ば」=「もし書いたら」、「書け(已然形)ば」=「書いたところ・書いたので」というように、まったく違う意味になります。そのため、活用形は正確に理解しなければいけません。

理系大学進学希望者は、たとえば京大を狙う場合、学部にもよりますが、共通テストのボーダーは84~86%くらい。Aラインは91~93%くらい。理系の生徒さんが高3で国語に避ける学習時間は最大1割。高3時点で古文・漢文が苦手では現代文で満点を取っても厳しくなります。高3段階で英数理に力を注げるようにするためには、それまでの学習が重要になります。

古文学習が始まったら、品詞分解(単語分け)、用言の活用、助動詞の活用をまずしっかり覚えてしまいましょう。余裕があるなら先取りを。そして、この理解がすんなりできるように、口語文法の理解を固めてください。中学受験で学習する口語文法の深さは塾によって違いますが、最低限、品詞の識別は確実にしておきましょう。