学力が伸びる子に必ずあるもの

学力が伸びる子ってどんな子でしょう?

 

地頭力が優れている子?

真面目な子?

努力家?

要領のいい子?

よく本を読む子?

 

どれも間違いではありませんが、どんなに今学力が低くても必ず伸びる子に共通しかならずあるもの。

それは、素直さです。

 今、現在、学力が高くても地頭力が優れていても、素直さのない子はある時点で停滞します。

低下する子もいます。

 

学力が低くても素直な子は、のびしろを自ら広げていけるんですね。

人からのアドバイスを信じて実行する。人のせいにしない。自分の現状から目をそらさない。

すると、そんな姿を見ている周りの人間が、力を貸そうと動き出す。

 

結果、頭のいいひねくれものに勝ちます。

 

批判的思考とただの文句いい・ひねくれ思考とを勘違いしている人は思いのほか多いのです。

勘違いしている大人を見て、子どもはそれを真似ます。

 素直さの上に批判的思考を身につけなければ、ただの愚か者で終わります。

 

昨年、私が指導している家庭教師中心で中学受験をした生徒は、とにかく素直でした。

 

どんなにしんどくても、やるように言われたことは全部やる。

自分が間違っている、悪いと思ったらそれをちゃんと言葉にして謝る。

できない原因を自分の中に見つけ出そうとする。人のせいにしない。

遊んでしまって宿題ができなかった素直にそれを言って謝る。

 

この素直さは強力な武器です。

 

この子の指導を始めたとき、正直不安でした。

私は主に偏差値30前後の生徒を偏差値50~55あたりの中学に合格できるようにしてきましたが、

この子は偏差値30を軽く切っていました。

私が今まで見てきた中学受験生の中でも一番下の成績。

それでもこの子の素直さに望みをかけて、お引き受けすることにしました。

指導過程で、精読や音読を重視する期間を設けるため、一時的に成績が下がることもご了承いただき、

授業時間の調整、家庭学習の管理……。

 

指導開始して半年たたずに、偏差値は50近くまで上がってきました。

そして12月。偏差値は50半ばまで上がりました。

生徒自身も大変だったと思います。

 

結果、有名校に合格することができました。

私が指示したことはすべて行う、できなかったらどうしてできなかったのかを自分の中に探す素直さ。

これがこの生徒の成績を上げたことは間違いありません。

 

成績がよくても、人のアドバイスを聞き入れない、自分のやり方に固執する。

できなかったら適当にごまかす。なんでも否定的に見る。

「でも」「だって」が口癖。

そんな子は伸び悩みます。

これは大人も同じですね。人が離れていったり、仕事がうまくいかなくなったり。

 

もし、今、成績が伸びずに悩んでいても、素直さがあるなら、必ず伸びるときがきます。

 

素直な子に、人は力を貸そうとするものです。これはその子の一生の財産です。

「素直なんですけどね……。それだけで……」とおっしゃるお母様がいらっしゃいますが、

それこそが何よりも学力を伸ばすのに必要なことです。

 

同じように思われている方がいらっしゃったら、どうか自信を持ってください。

素直さは学力を伸ばし、その後の人生を豊かにする一生の財産です。

そして、そのようなお子様を育てられているお父様・お母様も素晴らしいなと、

大人になって社会人1・2年生のころまで、決して素直ではなかった私は思います。

(損しました。苦労しました。いろいろと……。痛い目見て、今はましになっていますけどね。。。)