国語が苦手ならまずこれをクリア!ー①因果関係を理解する

どんな問題にも、それぞれテスティングポイントというものがあります。どのような力を測りたいかということを問題ごとに設定して試験は作られるのです。そのテスティングポイントの中でこれが苦手だと差がつく! という項目があります。

それが、因果関係の理解・具体と抽象の理解・表現の理解(表現技法の理解ではありません)です。

 

因果関係は、原因と理由、結果を読み取るものです。具体と抽象は、具体例から要するにどういうことを筆者は言いたいのかを読み取ることです。表現の理解は、比喩や情景描写、象徴的は言い回しから心情や様子を詠み取るものです。これらの三つは必ずと言っていいほど問われます。

 

今回は因果関係についてのお話です。因果関係は、主に「~からです」「~のです」「だから」「なぜなら」などの言葉に気をつけることで確実に得点源にできるものです。特に中堅以下であるなら、これらの言葉に意識を向けて読み取るようにすればいいのです。中堅~難関校では、ここに指示語の要素などを絡めてきますし、最難関になると言い換え表現なども絡めて難度を上げます。難度を上げるというのは、いたずらにこねくり回すということではありません。「国語の選択肢はちょっとした言葉を入れ替えて難しくしていて言葉遊びをしている」と言われることがあります。しかしそうではありません。「ちょっとした言葉=文脈上誤読しやすい言葉や表現」であり、本文の文脈を正確に理解できているかを確認するという意図があります。

一通り国語学習を行ってきたけれど国語が苦手でどこから手をつけていいかわからない小6生は、まずは因果関係を理解することにしてみるといいと思います。これは説明的文章でも文学的文章でも同じです。「Aという理由があるので、Bと言える」、「Aという出来事があったから、Bの行動をした。そこにはCという感情が表れている」。こうした点を意識するだけです。生徒さんの負担もそれほど大きくありません。能開センターのテキストのように「因果関係」「対比関係」などに単元が分かれていて集中して学習する形のテキストの場合はやりにくいかもしれませんが、因果関係は他の要素にも関係し、因果関係を理解していることが前提になる問題もありますので、文章を読むときに因果関係がわかる部分があったら印をつけてみる程度に意識してみるといいと思います。