問題を解く順番に注意――テキストとテストの違い

テキストを解くときとテストの問題を解くとき、注意すべきことがあります。

これは、実はとても大切なのですが、見落とされていることが多いのです。

 

それは問題を解く順番です。

テストでは、まず設問文を読み、選択肢などから内容をざっと把握してから文章を読む。

そして、解ける問題からどんどん解いていくようにと言います。特に小5後半から小6ではそのようにすすめます。

 

一方、ある種のテキストでは解く順番について前から順に解くようにすすめます。

そのテキストとは?

それは、設問に明確なストーリーがあるテキストです。

どういうことかと言いますと……

 

テストを作成するときは、設問文どうしが干渉し合う問題の作成は基本的にNGです。

たとえば、ものすごくおおざっぱに言うと、問1の答えがわからなければ、問2は解けない、

もしくは問1と問2の設問の解答の根拠とした部分をふまえて問3の答えをつくる、というようなものです。

問1でつまずいたら、自動的にあとの数問も全滅しかねませんから、テストでこういったものを作ると修正が発生します。

 

一方、テキストを作るときには、問題にストーリーをもたせることがあります。

入試実戦的な問題ではないものに多いですね。

小学校低学年~小5あたりまで。もしくは小6前半。

問1の内容をふまえて、問2を答えさせる。

問2の答えが最終問題の手がかりになるようにする。

こうすることで、それぞれの場面や段落の関係性を理解する、細部の読み取りから全体内容を理解する、

といった読解の手順を理解しながら力をつけることができます。

テキストを解くことで力がつくのは、問題をただ解いているからではありません。

解きながら、様々な力がつくような仕掛けがテキストにあるからです。

 

これを理解していないと、テキストを存分に活用できなくなります。

記述や書き抜きは面倒だから記号問題だけ先に解くというように、

断片的に問題を解いていては、細部から全体を理解することができません。

もちろんわからない問題はとばして構いません。

でも、ここでも力をつける大きなヒントがかくされていることがあります。

相互に関連している問題のうち、いずれか一つは解けるという場合があるのです。

その場合は、設問文の読み落としや選択肢の誤読、あいまいな文章理解などが考えられます。

指示語の読み取り間違いや接続語の見落とし、対照的な表現の理解不足、語彙力不足による言い換え表現の誤読などはよくある原因です。

このように見ることで、ひとりひとりの弱点を明確にすることができます。

 

ですから、テキストの特性に合わせて、問題を解く順番に注意することはとても重要です。

入試過去問集などでは、解く順番にそれほどこだわる必要はありません。

相互に関係している問題もありますが、解いているうちに気づきますから、必然的に解く順番が固定されます。

ここで気づけるかどうかは、それまでテキストの設問ストーリーに沿って解き、力をつけているかどうかによりますが。

 

もし、テキストの問題を簡単そうに見えるものから解くくせがついている場合は、

非常にもったいないことをしている可能性もあるので、注意してみてください。

 

では、ストーリーのある設問はどう見分けたらよいのか。

 

通われている塾の先生などプロにお任せするのが一番です。

でも、見抜くヒントはあります。

それは、解説です。

テキストの解説を読んで、解答の根拠が同一箇所の問題がある、

もしくはある解答の根拠の同意表現や言い換え表現、対比表現が解答の根拠になっている、

「問1で見たように」というような表現がある。

これらの場合、設問にストーリーがある可能性が高いのです。

 

せっかくテキストの問題を解くならば、効果的に使わなければ意味がありません。

手持ちのテキストの効果を最大限利用することで、さまざまなテキストに手を出さず、効果的に学習できるのです。