主語と目的語を意識した会話を

昨日の記事と関係しますが、主語と目的語が読み取れない。これは早めに気づいて対処することが必要です。

読解力低下―リーディングスキルテストの結果から

動作の主体が会話をしている双方にとって明らかな場合、日常会話で主語を省略することは問題ありません。ところが、そうでない場合でも、主語を省略してしまう子がいます。学校の話をするとき。頭の中でA君と自分との間でこんなことがあった、A君が自分にこんなことを言った、その話をしようと思う。いざ、それをお父さん・お母さんに話すときどう話すか。「〇〇って言ったんだ」とだけ言ってしまう。本人はA君が言ったと思って話していますが、話を聞いているお父さん・お母さんにはA君が言ったのか本人が言ったのか区別がつかない。そこで「誰が言ったの?」と聞くと「A君」と言う。こんな経験はないでしょうか? お子様との日常会話の中で、いつのまにか主語が入れ替わっていたり(会話の中心がすり替わっていたり)、誰が何をしたのかがはっきりしなかったり、「誰が?」「つまりどういうこと?」と保護者の方が聞くことが多かったりする場合、「主語と目的語が読み取れていない」かもしれない、と注意してみてください。

そして、こういったことが頻繁にあるなら、日常会話の仕方を変えてみることをおすすめします。

①単語で会話をせず、文で会話をする。

②「誰が何をどうする」のかをわかるように話す。

③何を言いたいのかがわからない場合は、質問を細かく分けて確認していく。それぞれの質問に対して文で答えるようにする。

たとえば、お茶がほしい場合、「お母さん、お茶!」と言ったら、「お茶がどうなのか」を聞いて、「お母さん、お茶が飲みたいので、お茶をください(ちょうだい)」と言うように持っていく。反抗期に入ったお子様だとやりにくいこともあるかと思いますが、その前の段階の小学校低学年~中学年のうちにこの点を注意していくと、主語と目的語が読み取れないということを避けることができます。

日本語は主語が省略されることが多い言語です。日本人は察する力、行間を読む力、言外の意をくみとる力に長けています。主語を省略しても会話が成立することは多々あります。ただし、そこには「お互いが共通の認識・共通の背景を持っている」という条件が必要です。しかし、この条件を無視して会話をする子が国語を苦手とする子に多いのです。相手と自分の間の認識が異なっていることに気づかない、文で会話をすることが苦手、「て・に・を・は」を正しく理解できていないなど、原因はさまざまです。

読解力の問題は国語の勉強だけでどうにかしようとするだけでなく、日常生活の中でも意識することで力をつけやすくなります。。読解力をふくむ国語力は、コミュニケーション力と関係していますから、それを利用して、国語の力を鍛えることもできるのです。